コラム

株式会社シナブル 企業紹介|売上にコミットする統合型MA『EC Intelligence』の開発と歩み

株式会社シナブル 企業紹介|売上にコミットする統合型MA『EC Intelligence』の開発と歩み
目次

昨今のEC市場は、新規顧客を獲得するための広告費が高騰を続けており、物販系EC化率が10%の大台に迫る中で激戦区と化しています。

このような環境下では、「広告で連れてきた顧客を離さないこと」「一度購入してくれた顧客をいかに育成しLTV(顧客生涯価値)を高めるか」が事業の利益率を確保するための最重要課題です。CRMやMA(マーケティングオートメーション)、Web接客、サイト内検索の最適化は、もはやオプションではなく、EC事業の存続を支える必須インフラとなっています。

しかし、多くのEC現場では、高機能ツールを導入したものの使いこなせずに疲弊する「高機能ツール疲れ」や、システムがバラバラであることによる運用負荷に悩まされています。弊社は、こうした現場の構造的な課題を根本から解決するために、すべての機能を自社開発にこだわっています。

■ 創業の背景:分断されたツールへの違和感と「統合」への強い想い

今日のECマーケティングにおいては、メール配信(MA)、サイト内検索、Web接客、レコメンドなど、それぞれの目的ごとに異なる専門ツールをツギハギで導入することが一般的となっています。しかし、ツールが分断されていることで、現場には手作業の肥大化、データの不整合、連携開発コストの増大といった深刻な弊害が生まれています。

シナブルの創業の起点は、代表取締役社長である小林裕紀が抱いた、この「システムの分断」に対する強い違和感に遡ります。小林は前職において、大手ECサイト構築パッケージベンダーである「コマース21」の代表を10年ほど務め、長年にわたり国内の大規模ECサイトの裏側と、その運用現場を支え続けてきました。

その中で小林が目にしたのは、「優れたマーケティング機能がそれぞれバラバラに存在しているがために、結局はユーザーにとって使いにくく、システム間のデータ連携や運用の調整ばかりに現場のリソースが奪われている」というリアルな困窮でした。施策を一つ実行するたびに、CSVデータを手作業で抽出して別のツールにインポートするような「コピペ地獄」に陥り、企画や分析といった本質的な業務に時間を使えない担当者が数多く存在していたのです。

「ECサイトの売上向上に関わるマーケティングシステムは、すべて一つの基盤に統合されるべきである」

この揺るぎない理念のもと、既存のツールをAPIでつなぎ合わせるような妥協的なアプローチではなく、EC現場のマーケティング課題を総合的に解決する「一つのソリューション」をゼロから作り上げる。その壮大な構想を具現化するため、小林は当時の部下であった極めて優秀なエンジニア2名(現在のCTOおよび開発部長)と共に、2014年に株式会社シナブルを創立しました。

■ 開発の歩み:検索エンジンから始まり、顧客の声を形にした「完全統合」への進化

現在のECIは、オールインワンの統合型MAプラットフォームとして広く知られていますが、シナブルが最初に手がけた事業は、コマース事業の根幹である「サイト内検索エンジン」のSaaS提供でした。創業時のCTOが前職時代に検索エンジンのパッケージを自作しており、その高度な技術資産をクラウド型で手軽に提供できるように展開したのが始まりです。

ECサイトにおける「サイト内検索」は、来訪した顧客の購買意欲や「欲しいもの」が最もダイレクトかつ具体的に表れる場所です。顧客企業に検索エンジンを提供し、そのパフォーマンスを追求していく中で、シナブルはEC現場のさらに深いニーズや切実な課題に直面することになります。

現場からは、「検索データ(顧客が今何を探しているか)と、購買データや行動データをシームレスに繋げたい」「検索結果が0件だった顧客に対して、メールやWeb接客で一歩先回りの提案を自動で行いたい」といった、チャネルをまたいだ連携の要望が次々と寄せられました。

これらの顧客の声に実直に応えるため、シナブルはレコメンド機能、メールやLINEによるメッセージ配信(MA機能)、Web接客機能、分析ダッシュボードなどを、すべて自社開発によって次々と追加していきました。

他社のように企業の買収や外部ツールのOEM連携によって機能を揃えるのではなく、すべての機能を「最初から同じデータベースを参照して動く」ようにネイティブ構造で設計・開発しました。結果として、検索から購買、その後のリピート育成にいたるEC特有の行動データを一つのデータ基盤で完全に紐付けることができる、類を見ない「完全統合型プラットフォーム」へと進化を遂げたのです。

■ 他社には真似できない「少数精鋭」エンジニア集団の強み

機能が豊富になればなるほど、システムは肥大化し、処理速度の低下や開発スピードの減速を招くのがソフトウェア開発の一般的な課題です。しかし、シナブルは社員数十数名という規模でありながら、年2回の確実なメジャーバージョンアップを行い、常に最新の市場ニーズに応じた機能をタイムリーに提供し続けています。

これが可能な理由は、シナブルが国内トップクラスのスキルを持つエンジニアによって構成された、極めて高い資本効率を誇る「少数精鋭集団」だからです。自社開発のコードは無駄がなく美しくモジュール化されており、ある機能のために構築した最先端の基盤を、別の機能へも即座に応用することができます。そのため、システムの拡張が足し算ではなく「掛け算」的に加速していく構造になっています。

「経営者とエンジニアが同じ未来の設計図を共有し、EC現場の課題を一歩先回りして具現化していく」

このクリエイター気質とも言える自社開発体制と優秀なエンジニアリソースがあるからこそ、他社ベンダーのように要件定義から実装までに何ヶ月も要することなく、現場が真に求める柔軟な機能群をスピーディーに世に送り出すことができています。この圧倒的な開発力こそが、広告量に依存した大手の知名度に対抗する、シナブルの最大の競争優位性です。

■ プロダクトに表れる「顧客の売上向上」へのコミットメント

こうした確かな技術思想のもと自社開発されたECIには、EC現場の売上・利益向上と、運用工数の削減(守りのROI)に直結する、他社ツールには真似できない技術的・構造的な強みが備わっています。

【SQL・事前計算が不要なリアルタイム高速処理】

すべての行動データと購買データが最初から一つの基盤に完全統合されているため、一般的なMAツールやCDP(カスタマーデータプラットフォーム)で求められがちな、SQLなどの高度な専門知識や、事前のデータ準備(バッチ処理や事前計算)が一切不要です。例えば、「『Tシャツ』または『ティーシャツ』というキーワードを3ヶ月以内にサイト内で検索し、かつ3回以上購入履歴がある会員」といった非常に複雑なマルチ軸のセグメントであっても、マーケティング担当者が管理画面のGUI操作だけで、直感的にリアルタイム抽出・配信設定を行うことができます。100万会員を超える大量配信であっても、パーソナライズされたコンテンツをリアルタイムに高速配信できるシステム構造を標準で備えています。さらに、検索エンジンとの高度な連携により、お気に入り登録されている商品だけでなく、「カート放置(カゴ落ち)」や「サイト内で一定回数閲覧した商品」を対象にして、事前データ作成なしで「値引き・再入荷・在庫僅少通知」のトリガー配信を高パフォーマンスで実行可能です。

【生きたトラフィックに合わせた合理的な料金体系】

システム維持費の肥大化を防ぎ、CPO(顧客獲得単価)を最適化するため、ECIの料金体系は合理的に設計されています。一般的なMAツールのように「保有リスト(会員数)課金」ではないため、購入に繋がらない休眠顧客のデータが増えてもシステム維持費が膨らみません。実際の生きたトラフィックベースである「月間PV課金」を採用しているため、投資を常に最適化できます。また、一般的なレコメンドツールのように「表示数(インプレッション)課金」でもないため、サイト内の複数箇所(トップページ、商品詳細、カート画面など)にレコメンドを配置してもコストが跳ね上がることがなく、費用対効果が十分に合致する仕組みになっています。さらに、MA、サイト内検索、Web接客、レコメンドという複数の単体ツールをECIという1契約に統合できるため、それぞれのベンダーに支払っていたシステム維持コストをトータルで約50%削減することが可能です。

■ データと事実に基づく、課題解決の確かな実績(一次情報)

分断を排除し、完全統合された独自のシステム構造は、様々なECジャンルにおいて客観的事実としての成果をもたらしています。以下は、ECIが実現した業界トップクラスの導入実績です。

・アパレル業界の実績(リピート売上が2.38倍に拡大)

あるストリートブランドのECサイトにおいて、ECIを用いて顧客の購入商品の「容量」や「個数」をシステムが自動で加味し、想定される消費サイクルごとに合わせた再購入促進施策を自動化しました。F2転換(初回購入から2回目購入への引き上げ)シナリオをスムーズに回し、データ統合によって精度の上がったAIレコメンドなどのクロスセルを強化した結果、導入後1年で「リピート売上が2.38倍」という成長を記録しました。

・アウトドア業界の実績(CVRが40%改善)

サイト内検索エンジンとWeb接客のネイティブな連携を活用し、ECサイトにおいてユーザーの最大の離脱ポイントとなる「検索結果0件ページ(ノットファウンド)」の構造的改善を行いました。ユーザーが入力したキーワードの意図を汲み取り、代替となるおすすめ商品や関連コンテンツをWeb接客で瞬時にポップアップ提示したことで、導入後わずか1ヶ月という短期間で「CVR(購買率)が40%改善」しました。

・総合EC業界の実績(検索経由売上が1.5倍に向上)

多品種・多ジャンルの商品を扱う総合ECサイトにおいて、ECIの検索エンジン最適化(サジェスト機能、類義語辞書の標準装備、表記ゆれ吸収、スペック絞り込みの高速化など)を実施しました。顧客が「欲しい商品にストレスなく最短でたどり着ける」購買体験を構築したことで、導入後18ヶ月でサイト内の「検索経由の売上が1.5倍」へと引き上がりました。

・食品・ワイン業界の実績(MAコストを50%削減しLTV向上)

従来、メール配信やレコメンドなどを複数のバラバラなツールで運用していた老舗ワイナリーにおいて、それらのシステムをすべてECIへ一本化しました。これにより、ツール間のデータ連携トラブルや無駄な開発費が消え、「MAツールの月額コストを50%削減」することに成功。さらに、浮いたコストとリソースを活かしてAIレコメンドメールや顧客の嗜好に合わせたシークレットセールの自動化を推進し、顧客のLTVを大幅に向上させました。

■ 「無理な売り方」をしない:100%自己資本が守る誠実なサポート体制

株式会社シナブルという組織の経営姿勢において、最もユニークであり強力な特徴は、2014年の創業以来11年以上にわたり、外部のベンチャーキャピタル(VC)などの資本を一切入れず、「100%自己資本での無借金経営」を徹底して貫いている点です。

ITベンダーやスタートアップ業界に多く見られる、大型の資金調達を行って急拡大を目指すモデルでは、出資者への短期的な利益還元や株主の意向に振り回されやすくなります。その結果、数字作りのために顧客の身の丈に合わない「無理な売り方」を現場に強いたり、契約後のサポート体制がおろそかになって製品の質が低下し、顧客が使い切れずに解約に追い込まれるという悪循環が生じがちです。

シナブルが自己資本と無借金経営にこだわるのは、短期的な売上至上主義の営業活動を排除し、エンジニアが誇りとこだわりを持ってシステム開発に没頭できる環境を守るためです。そして何より、純粋に「顧客の売上・利益を向上させること」だけに向き合うための強固な「防波堤」として、この経営スタイルを維持しています。顧客企業の利益が上がり、継続してシステムを利用してくれるからこそ、自社にも安定した利益が戻り、それを次の高度な機能開発へとダイレクトに投資できるという、不況下でも揺るぎない誠実なビジネスモデルを確立しています。

さらに、この誠実な思想は、導入後の伴走サポート体制(カスタマーサクセス)にも明確に表れています。シナブルのサポートメンバーは、全員が「フロントエンドエンジニアの経験者」で構成されています。一般的なITベンダーのコールセンターのように、マニュアル通りの操作案内しかできずにテクニカル部署へ「たらい回し」にするといったストレスが一切ありません。

EC現場のドメイン知識を深く持った専任の担当者が、要件定義の相談に乗るだけでなく、実際の施策実装に必要なHTMLやCSS、JavaScriptの記述といった実務レベルの実装まで、ワンストップで直接伴走します。リソース不足に悩む現場のために、シナリオ見本の設定や、有償での「設定代行・コンサルティング」も柔軟に提供できる体制を整えています。

■ 純粋に顧客の売上向上へ向き合うパートナーとして

ECマーケティングを成功させ、持続的な利益を生み出すために必要なのは、流行りのAI機能や見た目が華やかなだけのツールではありません。それを現場の担当者が無理なく、直感的に運用し続けられる「完全統合されたデータ環境」と、孤独を感じやすいEC担当者の味方となって実務を支え続ける「高い技術力を持ったサポート体制」です。

「ツールを売って終わりにするのではなく、お客様の事業(売上・利益)を成功させること。結果が出ないツールであれば、存在価値はない」

株式会社シナブルと、その収益エンジンである統合型プラットフォーム「EC Intelligence」は、これからも事実とデータに基づいたまっすぐな姿勢を崩すことなく、テクノロジーの力で商取引を革新し、全国のEC事業者の売上成長を裏側から力強く支える必須インフラであり続けます。

機能に関するご質問やご相談は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
記事を書いた人
株式会社シナブル

ECサイト特化のデータ分析&マーケティングシステム「EC Intelligence」を開発。「テクノロジーで商取引を革新し、ショッピング体験をより良くする」というビジョンの元、ECサイト・オムニチャネルの体験がさらに豊かになる情報を発信します。

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