コラム

PageSpeed Insightsの見方|表示速度のスコア改善方法を解説

PageSpeed Insightsの見方|表示速度のスコア改善方法を解説

自身のWebサイトが重いと感じ、検索順位(SEO)やユーザーの離脱率への悪影響を不安に思うものの、専門用語が分からず改善に着手できずにいませんか。
この記事を読めば、PageSpeedInsightsを使って自分のサイトの現在のスコアとボトルネックを正しく把握し、提示された改善案をもとに画像の圧縮やコードの最適化といった具体的な修正作業に着手できる状態になります。

この記事でわかること
サイト表示速度がユーザー体験とSEOに与える影響
最重要指標「Core Web Vitals」を中心としたレポートの正しい見方
初心者でも実践できる具体的なスコア改善方法
スコアの数値にとらわれず、ビジネス成果に繋げるための注意点

PageSpeed Insightsとは?Webサイトのパフォーマンスを計測する無料ツール

PageSpeed Insightsとは、Googleが提供するWebサイトのパフォーマンスをURL単位で診断できる無料の分析ツールです。対象ページの表示速度をスコア化するとともに、UX向上に向けた具体的な改善案を提示します。

サイトが重い、あるいは期待した検索結果が適切に表示されない場合は、まず本ツールでボトルネックを特定しましょう。画像最適化やユーザー補助の状況も確認でき、モバイル環境を含むページの健全性を多角的に評価可能です。

スマホ対応を含め、 動作が遅いサイトはユーザーの離脱を招き、売上の機会損失に直結するため迅速な対応が求められます。単に数値を測るだけでなく、改善の優先順位を明確にすることが重要であり、本ツールは改善に意味ない時間をかけず、効率的に対応するための羅針盤となります。PageSpeedInsightsとは、サイトの健康状態を可視化し、次の打ち手を導き出すための不可欠な存在です。

なぜサイト表示速度の改善が重要なのか?ユーザー体験とSEOへの影響

サイトの表示速度が低下すると、ユーザーが目的の商品にたどり着く前に離脱するリスクが急増し、SEO評価や売上にも深刻な悪影響を及ぼします。
表示速度の改善は、単なる技術的な数値向上ではなく、 顧客を競合に逃がさないための重要な施策です
自力では解決できませんと感じる複雑な改修も多いため、表示速度とUXを同時に高める仕組み作りが不可欠です。

PageSpeed Insightsのレポートで注目すべき指標の見方

PageSpeedInsightsのレポートには多様な指標が表示されますが、すべてを一度に理解する必要はありません。
まずは、レポートが「実際のユーザー環境」と「シミュレーション環境」のどちらに基づいているかを把握し、その上で最も重要なユーザー体験の指標である「CoreWebVitals」に注目することが、効率的な改善の第一歩です。
ここからは、レポートを読み解く上で特に重要な指標の見方を解説します。

最初に確認すべき「フィールドデータ」と「ラボデータ」の役割

レポート上部には、「フィールドデータ」と「ラボデータ」という2種類のデータが表示されます。
フィールドデータは、過去28日間にわたる実際のユーザーのアクセス履歴(Chromeユーザーエクスペリエンスレポート)から収集された匿名のデータです。
一方、ラボデータは、Googleのサーバー上の特定の条件下でシミュレーションを行い、収集されたデータです。

実際のユーザー体験をより正確に反映しているフィールドデータを最終的な評価基準とし、ラボデータは改善施策の効果を即座に確認するためのテスト環境として活用するのが基本的な見方です

【最重要】Core Web Vitals(コアウェブバイタル)を構成する3つの指標

CoreWebVitalsとは、Googleが提唱する、優れたユーザー体験を提供するために不可欠な3つの指標群のことです。
具体的には「LCP」「INP」「CLS」の3つで構成され、それぞれページの「読み込み速度」「応答性」「視覚的な安定性」を評価します。
これらの指標はGoogleの検索順位にも影響を与えるため、PageSpeedInsightsのレポートの中でも特に優先して改善に取り組むべき項目です

LCP(Largest Contentful Paint):ページの読み込み速度を評価

LCP(Largest Contentful Paint)は、ユーザーがページにアクセスしてから、画面内で最も大きなコンテンツ(画像やテキストブロックなど)が表示されるまでの時間を計測する指標です。ユーザーが「ページの主要な部分は表示された」と感じるタイミングを評価します。

LCPの評価は以下の3段階で行われます。

  • 良好(Good): 2.5秒未満
  • 改善が必要(Needs Improvement): 2.5秒以上4.0秒以下
  • 不良(Poor): 4.0秒超

LCPを改善するには、サーバーの応答速度の向上や、画像の最適化などが有効です。

INP(Interaction to Next Paint):ユーザー操作への反応速度を評価

INPは、ユーザーがページ上で行ったクリックやタップなどの操作に対して、ブラウザが次の画面描画を行うまでの応答時間を評価する指標です。
ユーザーが「このサイトはスムーズに操作できる」と感じるかどうかを測ります。
評価の目安は200ミリ秒未満で「良好」、500ミリ秒を超えると「不良」と判断されます。

INPの改善には、不要なJavaScriptの実行を減らすことや、バックグラウンド処理を最適化することが求められます。

CLS(Cumulative Layout Shift):ページの視覚的な安定性を評価

CLSは、ページの読み込み中に発生するレイアウトのズレの大きさを評価する指標です。
画像や広告の読み込み遅延によってコンテンツがいきなり表示され、意図しない場所をクリックしてしまうといった、ユーザーの誤操作を防ぐための安定性を測ります。
評価スコアは0.1未満で「良好」、0.25を超えると「不良」と判断されます。

CLSを改善するには、画像や動画要素にサイズを指定しておくことなどが有効です。

PageSpeed Insightsのスコアは何点を目指すべき?色分けの意味と合格基準

パフォーマンススコアは0点から100点で示され、90点~100点が「緑(良好)」、50点~89点が「黄(改善が必要)」、0点~49点が「赤(不良)」の3段階で色分けされます。
多くのサイト運営者が100点を目指そうとしますが、完璧なスコアを追求するよりも、まずは90点以上を安定して維持することを目標にするのが現実的です。
最も重要な合格基準は、スコアの点数そのものよりも、CoreWebVitalsを構成するLCP、INP、CLSの3指標すべてで「良好」の評価を得ることです

初心者でも実践可能!PageSpeed Insightsのスコアを改善する5つの方法

PageSpeedInsightsのレポートで改善点が指摘されても、専門的な知識がないと何から手をつければよいか分からないことがあります。
しかし、中には比較的簡単に行える対策も多く存在します。
ここからは、初心者でも実践しやすい基本的なスコア改善方法を5つ紹介します。

まずはこれらの対策から着手し、効果を測定してみましょう。

画像の最適化:適切なサイズへの変更と次世代フォーマットの活用

ページの表示速度に最も影響を与えやすい要素の一つが画像です。
必要以上に大きなサイズの画像をアップロードしている場合、 表示サイズに合わせてリサイズするだけでデータ量を大幅に削減できます
また、JPEGやPNGといった従来の画像形式ではなく、より圧縮率の高い「WebP(ウェッピー)」などの次世代フォーマットに変換することも有効な対策です。

WordPressなどでは、プラグインを導入することでこれらの作業を自動化できます。

レンダリングを妨げるリソースの削除:CSSとJavaScriptの読み込み順を調整する

WebページはHTML、CSS、JavaScriptなどのファイルで構成されていますが、これらのファイルがページの表示(レンダリング)を妨げることがあります。
特に、 ページの初期表示に必要ないCSSやJavaScriptの読み込みを後回しにすることで、体感速度を向上させることが可能です

具体的には、JavaScriptファイルに「defer」や「async」といった属性を追加し、読み込みタイミングを調整するなどの対策が挙げられます。

ブラウザキャッシュの活用:再訪問したユーザーの読み込みを高速化する

ブラウザキャッシュとは、一度訪れたWebサイトのデータをブラウザに一時的に保存しておく仕組みのことです。
この機能を活用すると、ユーザーが再訪問した際に、保存されたデータを読み込むため表示速度が向上します。
サーバー側の設定ファイル(.htaccessなど)でキャッシュの有効期間を指定することで、この機能を有効化できます。

キャッシュの活用は、特にリピーターのユーザー体験を大きく改善する効果があります

サーバーの応答時間を短縮する:TTFBの数値を改善する

サーバーの応答時間(TTFB)とは、ブラウザがサーバーにリクエストを送ってから、最初の1バイトを受け取るまでの時間のことです。
この時間が長いと、ページの読み込み開始自体が遅れてしまいます。
TTFBを改善するには、利用しているレンタルサーバーのプランをより高性能なものに見直す、コンテンツデリバリーネットワーク(CDN)を導入して物理的な距離を短縮する、データベースのクエリを最適化するなどの方法があります。

使用していないJavaScriptやCSSを削除してページを軽量化する

Webサイトの運用を続ける中で、過去に使用していた機能のJavaScriptやCSSが、不要になった後も残っていることがあります。
これらの使用していないコードは、ページのデータ量を無駄に増やす原因となります。
GoogleChromeのデベロッパーツールなどを使えば、どのコードが実際にページで使われているかを確認できます。

定期的にサイトのコードを見直し、不要な記述を削除することで、ページ全体の軽量化を図ることが重要です。

WordPressサイト必見!プラグインで手軽に表示速度を改善する方法

WordPressで構築されたサイトの場合、専門的な知識がなくてもプラグインを導入するだけで手軽に表示速度を改善できます。
「WPRocket」や「W3TotalCache」のようなキャッシュ系プラグインは、複雑な設定なしでキャッシュ機能を有効化し、ページの読み込みを高速化します。

また、「EWWWImageOptimizer」などの画像最適化プラグインは、アップロードする画像を自動で圧縮・リサイズし、WebP形式への変換まで行ってくれます。
これらのプラグインを組み合わせることで、多くの改善項目を効率的に対策できます

ECサイトならではの表示速度の課題とPageSpeed Insights活用の注意点

ECサイト運営において、表示速度が低下するとユーザー体験が悪化し、離脱を招く大きな要因となります。特にサイト全体は高速でもモバイルだけ遅いというケースは多く、購買意欲の低下やSEO評価への悪影響を避けるため、早急なボトルネックの特定が重要です。

実際の調査データでも、 検索体験の悪さで購入を諦めた経験があるユーザーは約6割に達しており、見つからない場合に47.9パーセントが他社サイトへ流出するという結果が出ています(シナブル調べ、n=1,030/2025年12月)。ECサイトでは高画質な商品画像が多用されるため、表示速度を優先しすぎて画質を落とすと魅力が伝わらず、本末転倒になりかねません。

PageSpeed Insightsを活用する際は、単なる数値改善だけでなく、ユーザーが迷わず購入に至れるUX改善を同時に進めることが不可欠です。例えば『EC Intelligence』を導入したアウトドアショップでは、 検索結果0件の際に再検索を促すボタンを表示する改修により、CVRが40パーセント改善しました。まずは自社のモバイルにおけるカゴ落ち率を確認し、表示速度とあわせて誘導設計を見直しましょう。

【よくある失敗】スコア改善が売上に繋がらない?ECサイトで本当に見るべき指標

PageSpeedInsightsのスコア改善に注力したにもかかわらず、売上やコンバージョン率が改善しないという失敗は少なくありません。
その原因は、スコアという表面的な指標にとらわれ、ユーザーの購買体験という本質を見失っていることにあります。
ECサイトで本当に見るべきは、ユーザーが目的の商品をいかにスムーズに見つけ、購入できるかという点です。

特にサイト内検索の使いやすさは、売上に直結する重要な指標となります

PageSpeed Insightsに関するよくある質問

ここでは、PageSpeedInsightsを利用する上でよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

PageSpeed Insightsで計測するたびにスコアが変動するのはなぜですか?

スコアが変動するのは、計測時のサーバーの負荷やネットワークの混雑状況、実行される第三者スクリプトなど、様々な環境要因が影響するためです。
一度きりの点数に一喜一憂せず、複数回計測した結果の平均値や傾向をみることが重要になります。

フィールドデータとラボデータの数値に違いがある場合、どちらを優先すべきですか?

実際のユーザー体験を反映している「フィールドデータ」を優先してください。
ラボデータは特定の条件下でのシミュレーション値であり、GoogleもSEO評価にはフィールドデータを重視しています。
最終的な目標はフィールドデータの数値を改善することです。

PageSpeed Insightsのスコア改善は、Google検索順位にどの程度影響しますか?

表示速度はGoogleのランキング要因ですが、その直接的な影響は限定的です。
速度改善によるユーザー体験の向上が離脱率を下げ、サイト滞在時間を延ばすことで、間接的にSEOへ良い影響を与えます。
コンテンツの質と併せて対策することが不可欠です。

まとめ

PageSpeed Insightsは、自社サイトの表示速度を客観的に評価し、具体的な改善点を発見するための強力なツールです。
本記事で解説した「Core Web Vitals」などの主要指標の見方を理解し、画像の最適化やキャッシュの活用といった実践的な改善策に取り組むことで、サイトのパフォーマンスは着実に向上します。
ただし、ECサイトなどではスコアの数値だけを追うのではなく、サイト内検索の改善といったユーザー体験全体の向上を常に意識することが、最終的なビジネス成果に繋がります。



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記事を書いた人
株式会社シナブル

ECサイト特化のデータ分析&マーケティングシステム「EC Intelligence」を開発。「テクノロジーで商取引を革新し、ショッピング体験をより良くする」というビジョンの元、ECサイト・オムニチャネルの体験がさらに豊かになる情報を発信します。

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