ECサイトの広告から流入はあるものの、ユーザーが1ページ目ですぐに離脱してしまい、かけたコストが成果に結びつかない、という悩みを抱えていませんか。
直帰率が高い原因が広告にあるのか、それとも遷移先のページにあるのか分からず、どこから手をつければ良いか判断に迷うこともあるでしょう。
この記事を読めば、直帰率が高くなっている原因を特定し、広告と着地ページのどちらをどう直すべきか判断できる状態になります。
結論から言うと、広告を止める前に、着地したページを見直すほうが早く改善できます。しかも、広告ごとにページを作り直す必要はありません。
広告経由の直帰率は、何と比べればいい?

自社の他の流入経路と比べます。業界の平均値や一般的な目安とは比べません。
直帰率の水準は、商材、価格帯、広告の種類、着地ページの役割によって変わります。条件の違うサイトの数値と並べても、自社が高いのか低いのかは判断できません。
比べるべきは、同じサイト内の別の経路です。自然検索経由の直帰率が40%なのに、広告経由だけ70%であれば、そこに差を生んでいる原因があります。
サイト全体の作りは同じなので、違いは「どこから来たか」だけです。
どの単位で比較すればいい?
流入元ごと、できれば広告ごとに分けて見ます。
「広告経由」とひとまとめにすると、問題のある広告が他の広告に紛れます。媒体別、キャンペーン別、できれば広告クリエイティブ別まで分解すると、どの訴求がずれているかが特定できます。
着地ページ別にも分けます。同じ広告でも、着地先がトップページか商品ページかで直帰率は変わります。
流入経路別にCVRや直帰率を見る方法については、別の記事で詳しく解説しています。
直帰が必ずしも問題ではないページもある?
あります。目的が1ページで完結するページです。
広告から直接リンクされることが多い特定商品のセールスページや、期間限定のキャンペーンページは、ユーザーが情報を確認して目的を達成すると、他のページを回遊せずに離脱します。
この場合の直帰は、必ずしもネガティブなわけではありません。
ただし、そのページから購入にも進んでいないなら、やはり問題です。 直帰率だけでなく、そのページ経由のCVRとセットで見ます。
GA4で広告経由の直帰率をどう確認する?
ランディングページレポートに直帰率の指標を追加します。
GA4では「エンゲージメントがなかったセッションの割合」が直帰率と定義されており、標準レポートでは表示されないため、カスタマイズが必要です。
手順は4つです。まず、左側メニューから「レポート」→「エンゲージメント」→「ランディングページ」と進みます。
次に、レポート右上の鉛筆アイコン(レポートをカスタマイズ)をクリックします。
続いて、右側のメニューから「指標」を選択し、「指標を追加」のプルダウンから「直帰率」を検索して追加します。
最後に変更を保存すると、ランディングページごとの直帰率が一覧で確認できます。
広告から来た人がすぐ離脱する原因は?

原因は主に3つです。広告の内容と着地ページが一致していない、期待した情報がファーストビューにない、そして着地先のページが広告の訴求と違う種類のページになっていることです。
広告で見た内容が、着地したページに書かれていますか?
広告で「50%OFFセール開催中」と謳っているにもかかわらず、遷移先のページに割引対象商品が掲載されていなかったり、セール情報がどこにあるか分かりにくかったりするケースが典型的です。
ユーザーは広告のメッセージに惹かれてクリックするため、着地したページでその内容が確認できないと、すぐに離脱します。
支援の現場で挙がるのは「思っていたのと違う」「だまされた気がする」という声です。広告の表現が実際の商品や条件より良く見せすぎている場合も、同じ結果になります。
この状態は、1回の離脱で終わりません。同じ広告が配信され続ければ、 同じ体験が繰り返され、ブランドへの不信につながります。
期待した情報がファーストビューにありますか?
ユーザーが広告をクリックしたとき、求めている情報は決まっています。商品の価格、デザイン、機能、利用者のレビューなどです。
遷移したページのファーストビューでこれらが見つけられない場合、ユーザーは探す手間を面倒に感じ、スクロールすることなく離脱します。
特に、広告で訴求していた割引情報やキャンペーンの詳細が見当たらないケースは頻繁に見られます。ページの下のほうに書いてあっても、 到達されなければ存在しないのと同じです。
着地先のページが、広告で求められたものと違っていませんか?
商品名で検索して広告をクリックした人を、トップページに着地させると離脱します。その商品がどこにあるか、また探し直すことになるためです。
広告の訴求とページの種類が合っていない状態は、訴求の中身が合っていても起こります。
確認する方法は、広告ごとに着地ページを一覧にして、その広告がどんな状態の人を連れてくるかと照らし合わせることです。
ECサイトの導線設計については「ECサイトの導線設計はどこから見直すべきか?商品が見つからない離脱を防ぐ方法」で詳しく紹介しています。
広告とページ、どちらを先に直す?

着地ページを先に直します。
広告を止めても、受け皿は変わりません。別の広告を出しても、同じページに着地すれば同じ結果になります。広告クリエイティブをいくら作り込んでも、 受け入れ側に問題があれば成果には結びつきません。
また、広告の配信設定を変えるには、入稿や審査の時間がかかります。一方、着地ページの冒頭を見直す作業は、自社の判断だけで進められます。
ページを直してから数値が変わらなければ、そのとき初めて広告側を疑います。
広告とページの訴求はどうそろえる?

そろえるのは3つです。言葉、ページの種類、そして見せる順番です。
言葉はどこまでそろえる?
広告で使ったキャッチコピー、画像、割引率を、着地ページのファーストビューにそのまま反映させます。
例えば「春色ニット20%OFF」という広告であれば、ページの最も目立つ位置に同じ画像と「春色ニット20%OFF」の文言を配置します。
これにより、ユーザーは「求めていたページに正しくたどり着けた」と判断でき、ページの内容を読み進めます。
広告とページで表現が変わっていると、同じことを言っていても別物として受け取られます。
着地先のページはどう決める?
広告の訴求の種類に合わせて決めます。分け方は3つです。
商品名で訴求する広告は、その商品の詳細ページへ遷移させます。
すでに買う対象が決まっている人を、探し直させないためです。
「レディーススニーカー」のようなカテゴリで訴求する広告は、そのカテゴリの商品一覧ページへ遷移させます。選ぶ段階の人には、選択肢を見せます。
「送料無料キャンペーン」のような条件で訴求する広告は、キャンペーンの概要が分かる特集ページへ遷移させます。
条件を確認したい人には、条件が書かれた場所を見せます。
ユーザーがどの段階にいるかと、着地ページの役割を一致させることで、 情報を探す手間がなくなります。
誇張した表現になっていませんか?
広告の表現が、実際の商品や条件より良く見えていないかを確認します。
クリック率を上げるために表現を強めると、クリックは増えても直帰も増えます。 広告費を払って離脱を買っている状態です。
確認する方法は、直帰率が高い広告のクリエイティブを並べて、そこに書かれている内容が着地ページで確認できるかを1つずつ見ることです。
なお、表示する内容は実際の条件と一致している必要があります。表示ルールの詳細は消費者庁の公表資料で確認し、判断に迷う場合は専門家に相談してください。
広告ごとにページを作り分ける必要はある?

ありません。同じページのまま、来た人によって表示する内容を変えられます。
広告ごとに専用のページを作る方法は、工数がかかります。広告の数だけページが増え、更新のたびにすべてを直す必要が出ます。多くのEC事業者にとって、現実的な選択肢ではありません。
別の方法があります。ページはそのままで、どの広告から来たかに応じて、表示するバナーやおすすめ商品を切り替える方法です。
例えば、オーガニックコスメに関する広告から来たユーザーにはオーガニック製品の特集バナーを表示し、敏感肌用の化粧水に関する広告から来たユーザーには敏感肌向け商品のランキングを見せる、といった出し分けができます。
EC Intelligenceでは、訪問回数・デバイス・流入元広告などの条件でコンテンツを出し分けられます。 DOM要素の変更に対応しているため、サイト本体を改修せずに表示を調整できます。
新規と既存で分けることもできる?
できます。広告からの訪問時に、新規客と既存客でコンテンツを出し分けられます。
初回限定の案内は、新規客には有効ですが、すでに購入している人には不要です。既存客には、回遊できるようカテゴリを表示するといった設定に変えられます。
同じ広告から来ていても、サイトとの関係はひとりずつ違います。CDPの顧客データと連動するため、「購買履歴×サイト内行動」といった条件も組めます。
出し分けた結果はどう確認する?
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