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EC向けMAツール比較9選|4つのタイプ別の違い・料金・選び方【2026年版】

EC向けMAツール比較9選|4つのタイプ別の違い・料金・選び方【2026年版】

EC事業者がMAツールを比較するときは、機能の○×より先に「そのツールが何を起点に顧客を理解しようとしているか」を見ると、違いがはっきりします。
MA(マーケティングオートメーション)とは、顧客の行動や属性に応じて、メールやLINEなどの配信を自動で行う仕組みのことです。最近のMAツールはどれも「統合」「AI」「成果」を掲げているため、言葉だけでは差が見えにくくなっています。
この記事では、EC向けの主要MAツール9つを4つのタイプに分け、各社の公式情報をもとに特徴・料金・実績を比較します。あわせて、EC Intelligenceを提供する株式会社シナブルがどの立ち位置で、なぜ「サイト内検索」を起点にしているのかも説明します。

契約更新やリプレイスの検討、社内稟議の資料作りにそのまま使える内容です。

この記事でわかること
✓ EC向けMAツールの4つのタイプと、それぞれが得意なこと
✓ 主要MAツール9選の機能・料金・公表実績の比較(2026年11月時点)
✓ EC Intelligenceが「サイト内検索」を起点にMAを設計している理由
✓ 自社に合うタイプの見分け方と、リプレイスで失敗しないための確認項目

EC向けのMAツールは、どんなタイプに分かれるのか?

EC向けのMAツールは、各社が何を主語にして価値を説明しているかで、大きく4つのタイプに分かれます。「AI・データ基盤型」「顧客体験(CX)型」「EC通販CRM型」、そしてMAとは別に存在する「サイト内検索・レコメンド専業」です。
どのタイプも機能は広がっており、メール・LINE・Web接客をひととおり備えるツールが増えています。 違いが出るのは機能の有無よりも、どのデータを起点に施策を組み立てるかという設計思想です。

タイプ話の主語得意なこと代表的なツール
AI・データ基盤型データとAIで成長する社内外のデータを集約し、AIで分析・施策を自動化する。業種を問わず使えるb→dash、AIMSTAR、Salesforce Marketing Cloud、Braze
顧客体験(CX)型顧客目線の体験づくりWeb・アプリ上の行動をリアルタイムにとらえ、接客やメッセージを出し分けるKARTE、Repro
EC通販CRM型リピート売上・LTV購買データの分析と、メール・DM・LINEなどでのリピート促進に特化するカスタマーリングス、うちでのこづち
サイト内検索・レコメンド専業探しやすさ・CVRサイト内で欲しい商品にたどり着けるようにする(MAは持たないのが一般的)ZETA SEARCH、NaviPlus など

※各社公式サイトの打ち出しをもとに、シナブルが分類しました(2026年11月時点)。機能の優劣を示すものではありません。

EC Intelligenceは、どのタイプに入るのか?


EC Intelligenceは、上の4タイプのどれか1つには収まりません。EC・通販・小売に特化したうえで、サイト内検索からメール・LINEの配信までを1つの基盤で持つ、という位置にあります。
業種を問わない大型の基盤は守備範囲が広い一方でEC専用ではなく、EC特化のCRMは配信と分析が中心です。サイト内検索の専業ツールは検索に強い一方で、その先の配信は別のツールに任せます。 「EC特化」と「検索から配信まで」を同時に満たすツールは、比較してみると多くありません。

BtoB向けのMAツールは、EC向けと何が違うのか?

育てる相手と、使うデータが違います。
BtoB向けのMAツールは、問い合わせや資料請求で得た見込み顧客(リード)を育て、営業に引き渡すことが目的です。名刺管理、SFA(営業支援システム)との連携、関心度を点数で表すスコアリングが中心になります。たとえばSalesforce Marketing Cloud Account Engagement(旧Pardot)は、BtoBのリード育成・評価を担う製品です。
EC向けのMAツールは、購入したお客様にもう一度買ってもらうことが目的です。購買履歴・閲覧履歴を使ったカゴ落ちフォロー、F2転換、レコメンド、LINE配信、Web接客が売上に直結します。 「MAツール」とひとくくりにせず、BtoB向けかEC向けかを最初に見分けることが、比較の第一歩です。この記事では、EC向けのMAツールに絞って比較しています。

なぜ、MAツールは導入しても使いこなせないのか?


機能が足りないからではなく、現場の運用の負荷が大きいからです。
シナブルがEC事業者のツール担当者に行った調査では、 MAを「十分に活用できている」と答えた人は25.7%にとどまりました。ツール活用の課題の上位は「管理画面・操作が複雑」37.0%、「専門知識・ノウハウがない」35.6%、「データ突合・前処理に時間がかかる」34.7%、「サポートが不十分」34.7%です(シナブル調べ, n=1,006, 2026年7月)。

MAの運用は、どこでつまずきやすいのか?

よくあるつまずきは4つです。

・SQLの壁:ノーコードのはずが、細かい条件の抽出ではSQLが必要になり、情報システム部門への依頼で数日待たされる
・分析と実行の分断:レポートを見るツールと配信するツールが分かれていて、見つけた気づきが施策に変わらず、一斉配信に戻ってしまう
・コストと拡張性のジレンマ:データ量に応じた従量課金や、カスタマイズのたびの追加費用で、想定以上のコストに膨らむ
・属人化による施策のネタ切れ:データはあっても、施策に変える工程が特定の担当者のスキルに頼っている

これらが重なると、分析に時間を取られて施策のアイデアが出ず、思考停止の一斉配信を繰り返すという負のスパイラルに陥ります。

データの準備に、どれくらい時間を取られているのか?

同じ調査で、業務時間の4割以上をデータの前処理に費やしている担当者は68.8%(6〜8割未満34.9%+4〜6割未満33.9%)でした。データ抽出を依頼してから入手まで1日以上かかるケースが8割超で、即日入手は17.3%にとどまります(シナブル調べ, n=1,006, 2026年7月)。
抽出を待っている間に、お客様の関心が高まっている瞬間は過ぎてしまいます。 施策のアイデアがあっても、データの準備で止まってしまうのがMA運用のつまずきの正体です。

MAツールの見直しを考えている事業者は、どれくらいいるのか?

検討中の改善策として「MA/CRMの見直し・リプレイス」を挙げた担当者は41.9%で、最も多い回答でした(シナブル調べ, n=1,006, 2026年7月)。リプレイスで同じつまずきを繰り返さないためには、機能の多さよりも、担当者だけで使いこなせるか、データの準備にかかる手間が減るかを基準に選ぶことが大切です。

EC事業者がMAツールを選ぶときは、何を確認すべきか?


確認すべきことは7つです。ECに必要な機能があるか、チャネルを一元管理できるか、顧客データを統合・分析できるか、サイト内の行動データを施策に使えるか、担当者だけで操作できるか、総費用がどう変わるか、サポートと移行支援が十分か。
機能や強みはツールによって大きく異なるため、候補を絞る前にこの7点で自社の優先順位を決めておくと、比較がぶれません。

ECに必要な機能は、標準で備わっているか?

カゴ落ちフォロー、F2転換(2回目購入)のシナリオ、LTV管理、閲覧履歴に基づくレコメンド、Web接客など、EC業務に直結する機能が標準で使えるかが最初の判断軸です。
汎用のMAツールでは、これらを追加オプションや個別開発で補うケースがあります。 「シナリオをノーコードで設定できるか」「必要な機能が追加費用なしで使えるか」は、導入後の運用コストに直結します。

メール・LINE・Web接客を、1つのシナリオで管理できるか?

EC事業者の顧客接点は、メール・LINE・Web接客・アプリ通知と複数のチャネルにまたがります。チャネルごとにツールが分かれていると、「メールを開かない顧客にLINEでフォローする」「サイトで閲覧した商品をもとに接客を出し分ける」といった連動施策が組みにくくなります。
1つのシナリオで複数チャネルを横断して配信できるかを確認しましょう。

顧客データを統合し、そのまま分析できるか?

CDP(顧客データ基盤)とは、サイト・購買・店舗などに分散した顧客データを1つに統合して管理する基盤のことです。
CDPと配信機能が同じ基盤にあれば、セグメントの精度が上がり、施策の効果も同じ画面で検証できます。別々のツールの場合は、データをつなぐ連携の構築・保守が必要になります。

サイト内の検索・閲覧データを、配信に使えるか?

MAツールの多くは、購買履歴や会員属性を起点にセグメントを作ります。一方で、 購入前のお客様が何を探していたかは、サイト内検索や閲覧のデータにしか残りません。
サイト内検索とは、ECサイトを訪れた人が検索窓に入力して、そのサイトの商品の中から目的の商品を探す機能のことです(GoogleなどのWeb検索とは別)。検索された言葉や閲覧した商品を、メール・LINE・Web接客の条件にそのまま使えるかは、ツールによって差があります。

担当者だけで、セグメントやシナリオを作れるか?

MAツールが使われなくなる大きな原因は、操作の難しさです。ノーコードをうたっていても、細かい条件の抽出になるとSQLが必要になり、エンジニアや情報システム部門に頼まなければならないツールもあります。
デモやトライアルでは、実際の担当者が「直近で2回以上買ったが、30日以上買っていない顧客」のような自社で使う条件のセグメントを、自分で作れるかを確かめましょう。

3年後の総費用で比べているか?

MAツールの料金は、会員数・配信数・PV・アクティブユーザー数・機能の数など、決まり方がツールによって異なります。初年度の金額が安くても、会員数やデータ量が増えるにつれて費用が膨らむ体系もあります。
初期費用・月額費用に加えて、連携の構築・保守の費用、乗り換え時の二重コストまで含め、3年後の規模で総費用を試算して比べましょう。

サポートと移行支援は、どこまで含まれるか?

リプレイスで不安が大きいのは、移行期間中に施策が止まるリスクと、社内で使い方を覚えるコストです。
データ移行の支援、導入後の伴走体制、問い合わせへの回答速度は、長く使うほど効いてきます。契約前に、サポートの範囲が月額に含まれるのか、有償なのかも確認しておきましょう。

EC向けMAツール9選は、機能と料金でどう違うのか?

EC事業者に人気の9つのツールを、機能・料金・実績の比較表にまとめました。9つのツールは、メール・LINE・Web接客といった配信機能はほぼ共通しています。違いが大きいのは、データ基盤の持ち方、サイト内検索の有無、料金の決まり方です。
料金は多くのツールが個別見積もりで、公式サイトに金額を公開しているのは一部です。課金の基準も、PV・顧客数・ユーザー数・アクティブユーザー数などツールによって異なります。

ツール名タイプメール・LINEWeb接客サイト内検索データ基盤料金(公式サイトの表記)公表している実績
EC IntelligenceEC特化・検索から配信まで○○○(自社開発)CDP一体型月間PVに応じた課金導入120サイト以上・契約継続率99.7%※1
b→dashAI・データ基盤型○○—AI Driven CDP金額非公開(問い合わせで案内)累計導入社数1,300社突破
AIMSTARAI・データ基盤型○○—CDP一体型金額非公開(問い合わせで案内)BtoC企業での導入実績を掲載
Salesforce Marketing CloudAI・データ基盤型○○(上位プラン)—Salesforceのデータ基盤と連携Next Growth:180,000円/組織/月(年間契約)〜業種横断で導入実績多数
BrazeAI・データ基盤型○○(Webメッセージ)—自社のデータ基盤と連携金額非公開(エディション・アクティブユーザー数・利用量で決定)2026年3月に東京で日本データセンターを開設
KARTE顧客体験(CX)型○(KARTE Message)○(KARTE Web)—KARTE Datahub金額非公開(利用プロダクトと月間ユーザー数で変動・初期費用あり)事例を多数掲載
Repro顧客体験(CX)型○(Repro Mail/Repro for LINE)○(Repro Web)—CDP・DWHなしで開始可(連携も可)金額非公開(個別見積もり)事例を多数掲載
カスタマーリングスEC通販CRM型○○—CDP一体型金額非公開(初期費用+月額。顧客データ件数・オプションで変動)850社以上の導入・継続率99.1%
うちでのこづちEC通販CRM型○——EC通販システムと自動連携ベーシックプラン60,000円(税別)〜/月(顧客数に応じた従量課金・初期費用は見積もり)950社以上が利用

※ 各社公式サイトの記載をもとに作成(2026年11月時点)。「—」は、公式サイトの製品紹介で提供を確認できなかったものです。料金・機能は変更される場合があるため、最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
※ 実績数値の集計方法は各社で異なるため、単純な比較はできません。
※1 EC Intelligenceの契約継続率は、2025年8月〜2026年7月の月次契約継続率の平均(OEMを除く)です。

EC Intelligence|EC特化で、サイト内検索からMAまでを1つの基盤で提供

引用:EC Intelligence公式サイト

特徴…CDP・サイト内検索・レコメンド・Web接客・MA(メール・LINE・SMS・アプリ通知など)・分析を、1つのデータベースで動かすEC特化のオールインワンツール
向いている企業…商品点数が多く、「探す」から「買う」「また買う」までを1つのデータでつなぎたい自社EC

株式会社シナブルが提供するEC Intelligenceは、すべての機能を自社で開発しています(買収やOEM連携ではありません)。サイト内検索エンジンを自社で持っているため、 お客様が検索した言葉や閲覧した商品を、そのままメール・LINE・Web接客のセグメントに使えます。
料金は会員数ではなく月間PV(ページビュー数)で決まり、レコメンドやバナーの表示回数による課金はありません。導入実績は120サイト以上です。

押さえておきたい点:EC・通販・小売向けに設計されているため、業種を問わず使う大型のデータ基盤を求める企業や、アプリ中心の事業には、他のタイプが合う場合があります。

b→dash|AIを活かすためのデータ基盤「AI Driven CDP」

引用:b→dash公式サイト

特徴…「AIを活かすための顧客データ基盤 AI Driven CDP」を掲げ、データ統合・MA・Web接客・BIをノーコードで使えるデータマーケティングプラットフォーム
向いている企業…業種をまたいで、社内に散らばるデータを集約し、AIで活用する体制を内製化したい企業

データの集約・統合を中心に、メール・LINE(b→dash MA)、Web接客(b→dash CX)、BI(b→dash BI)を提供しています。AI機能も充実しており、MCPでChatGPTなどの外部AIツールと連携する「AI Connect」などをそろえています。
公式サイトでは累計導入社数1,300社突破と案内されています。対象業種はアパレル・人材・金融・ホテル・メディアなどで、業種を問わずに使える設計です。

押さえておきたい点:料金プランは公式サイトに掲載されておらず、問い合わせで案内される形式です。戦略設計から運用代行までを一気通貫で支援するメニューがあります。サイト内検索は製品紹介に含まれていません。

AIMSTAR|BtoC企業向けのマーケティングAI Agent

引用:AIMSTAR公式サイト

特徴…CDP・分析・MA・AIの機能を1つにまとめた、BtoC企業向けの「マーケティングAI Agent」
向いている企業…通販・小売などで、オンラインとオフライン(DMなど)の施策をまとめて、LTVの最大化を図りたい企業

株式会社GROWTH VERSEが提供しています。外部サービスのデータを取り込んでノーコードで加工でき、メール・LINE・アプリ・DMなどのチャネルで施策を実行できます。Web接客・アプリ接客に加え、AIレコメンド、クーポンAI、DM AI、休眠予測AIなど、AIのソリューションを幅広くそろえている点が特徴です。
2026年5月の導入発表記事では、ベルーナ、dinos、ジュピターショップチャンネルなどが導入実績として紹介されています。

押さえておきたい点:サイト内検索は製品紹介に含まれていないため、検索の改善は別のツールで行う前提になります。

Salesforce Marketing Cloud|Salesforceの顧客データとつながる大規模MA

引用:Salesforce Marketing Cloud料金ページ

特徴…Salesforceの顧客データと連携し、AIエージェントを使ったキャンペーン作成やマルチチャネルのジャーニーを実行できるMA
向いている企業…すでにSalesforceを使っており、BtoB・BtoCを問わず全社の顧客データとマーケティングをつなげたい中堅〜大手企業

公式の料金ページでは、Marketing Cloud Next Growthが180,000円/組織/月、Next Advancedが390,000円/組織/月(いずれも年間契約)と公開されています。Web・アプリ・メールのパーソナライズや商品レコメンドは、上位の「Personalization+」(1,800,000円/組織/月・年間契約)に含まれます。

押さえておきたい点:料金が公開されている数少ないツールですが、必要な機能によってエディションが変わります。EC向けの機能をどこまで使うかを決めてから見積もるのが確実です。

Braze|大規模BtoC向けの顧客エンゲージメントプラットフォーム

引用:Braze公式サイト

特徴…米国の上場企業が提供する顧客エンゲージメントプラットフォーム。アプリ・Web・メール・SMS・LINEを横断してメッセージを届ける
向いている企業…アプリを中心に、大規模なユーザーへクロスチャネルで1対1のコミュニケーションを行いたいBtoC企業

AIによる自動化・パーソナライズを担う「BrazeAI™」を備え、件名・配信タイミング・チャネルの判断をAIが行う「BrazeAI Decisioning Studio™」も提供しています。2026年3月には東京に日本データセンターを開設し、金融機関などデータの保管場所を重視する企業にも対応しています。

押さえておきたい点:料金表は公開されておらず、エディション、アクティブユーザー数、チャネルやAIの利用量に応じて個別に決まります。配信とエンゲージメントに特化した設計のため、ECサイト内の検索は別のシステムと組み合わせる前提になります。

KARTE|データとAIで顧客体験をつくるCXプラットフォーム

引用:KARTE公式サイト

特徴…株式会社プレイドが提供する、データとAIで顧客起点の事業成長を支えるCXプラットフォーム
向いている企業…Web・アプリ上の顧客の行動をリアルタイムにとらえ、体験づくりから改善したい企業

Web接客の「KARTE Web」、アプリの「KARTE for App」、メール・LINE・プッシュ通知の「KARTE Message」、LPO・A/Bテストの「KARTE Blocks」、広告最適化の「KARTE Signals」、データ基盤の「KARTE Datahub」など、目的に合わせてプロダクトを組み合わせて使います。データ活用のコンサルティングや実装・運用の支援もあります。

押さえておきたい点:料金は利用するプロダクトとサイトの月間ユーザー数で変わり、初期費用もかかります(金額は見積もり)。プロダクトを組み合わせる構成のため、どれを導入するかで機能と費用が変わります。

Repro|必要なチャネルから選んで導入できるマルチチャネル統合MA

引用:Repro公式サイト

特徴…「ツールとヒトの力で」を掲げ、アプリ・Web・メール・LINEを必要に応じて個別に導入できるMA
向いている企業…アプリやWebの施策を、余計な機能を持たずに最短で始めたい企業

Repro MAは、アプリ・Web・メール・LINEのチャネルを必要に応じて個別に導入する形式です。CDPやDWHがなくても導入直後からパーソナライズを始められ、主要なCDP・DWHとの連携にも対応しています。サイト表示を高速化する「Repro Booster」も提供しています。導入時の初期設計・設定はRepro側が担い、カスタマーサクセス担当が施策の立案から伴走します。

押さえておきたい点:チャネルごとにパッケージを選ぶ方式のため、将来使うチャネルまで含めて見積もると比較しやすくなります。

カスタマーリングス|CDP・MA・BIを統合したCRMプラットフォーム

引用:カスタマーリングス公式サイト

特徴…データ統合(CDP)・アクション(MA)・顧客理解(BI)を1つにまとめたCRM/MAツール
向いている企業…購買データの分析を軸に、リピート顧客を育てたい通販・EC事業者や、金融・ホテルなどのBtoC企業

メール・LINE・SMS・郵送DM・アプリ連携・Web接客・レコメンド・アンケートと、アクションのチャネルが幅広いのが特徴です。BIでは顧客ランク分析・LTV分析・商品分析に加え、テキストマイニングも使え、アンケートなどの声も分析に組み込めます。
公式サイトでは「成長企業850社以上の導入・継続率99.1%」と案内されています。

押さえておきたい点:料金は初期費用と月額で構成され、月額は顧客データ件数やオプションで変わります(金額は見積もり)。購買データを起点にした分析と施策に強い設計で、サイト内検索は製品紹介に含まれていません。

うちでのこづち|EC・通販に特化したCRM/MAツール

引用:うちでのこづち公式サイト

特徴…株式会社E-Grantが提供する、EC・通販に特化したBtoC向けのCRM/MAツール
向いている企業…定期購入・都度購入を問わず、リピート率や継続率を数字で追いかけたい通販事業者

転換率・離脱率・RFMなどの顧客分析から、メール・DM・SMS・LINE・アウトバウンドでの施策実行、LTVや継続率の効果検証までを一貫して行えます。EC通販システムとの自動連携に対応し、公式サイトでは導入から利用まで最短30日と案内されています。専任制のサポートチームが導入から運用まで対応します。
公式サイトでは「950社以上が使う」と案内されています。

押さえておきたい点:料金はベーシックプランが60,000円(税別)〜/月で、顧客数に応じた従量課金です。配信と分析が中心の設計で、サイト上のWeb接客やサイト内検索は製品紹介に含まれていません。

EC Intelligenceは、ほかのMAツールと何が違うのか?

EC Intelligenceの違いは、MAの起点を「サイト内検索」に置いていることです。
お客様の「欲しい」は、検索窓に書いてあります。検索された言葉は、お客様が自分の言葉で書いた、いちばん正直なデータです。 EC Intelligenceは、その「欲しい」を、サイトの接客にも、メール・LINEにも届ける設計にしています。

「統合」「AI」「成果」は、どのMAツールも言っているのでは?

その通りです。今回比較したツールの多くが、データやチャネルの「統合」、「AI」の活用、成果への貢献を打ち出しています。ですから、この3つの言葉だけでは違いは伝わりません。
シナブルは、ECの「分断」には3つあると考えています。

分断の種類中身解決をうたうツール
ツールの分断機能ごとに契約がバラバラ統合型のMAツール全般
データの分断顧客データがあちこちに散らばっているCDPを持つMAツール全般
お客様の「欲しい」の分断検索窓に書かれた「欲しい」が、接客にもメールにも届いていないサイト内検索とMAを同じ基盤で持つツール

1つ目と2つ目は、多くのツールが解決をうたっています。 3つ目を解消するには、サイト内検索とMAが同じデータで動いている必要があります。統合型のMAツールの考え方は「統合オールインワンMAツールとは?」で紹介しています。

なぜ、MAツールにサイト内検索が関係するのか?

見つからなかったお客様は、そのまま他のサイトへ行ってしまうからです。
シナブルの調査では、 検索体験が悪くて購入を諦めた経験がある人は62.9%(よくある9.2%+たまにある53.7%)にのぼりました。目的の商品が見つからないとき、47.9%は他のECサイトを使うと答えています(シナブル調べ, n=1,030, 2025年12月)。
検索で離れたお客様は、まだカートに商品を入れていないため、カゴ落ちメールの対象にもなりません。検索の段階でつまずいたお客様に気づけるかどうかが、MAの成果を左右します。

支援先の事例でも、検索の改善は成果に直結しています。アウトドア用品のECでは、サイト内検索の結果が0件になったときに商品が表示される検索結果への遷移ボタンを出したところ、導入後1ヶ月でCVR40%改善につながりました。総合ECでは、18ヶ月で検索経由の売上が1.5倍になっています。

サイト内検索の役割と必要な機能は「ECサイトのサイト内検索エンジンとは?売上を伸ばす必須機能」、0件ヒットの対策は「検索0件ヒットとは?対策は何から始めるべきか」で詳しく解説しています。

検索データがあると、MAの施策はどう変わるのか?

検索ログが、毎日たまる施策のネタ帳になります。お客様が検索した言葉は、そのまま施策の材料です。

・「ギフト」と検索した人に、ギフト特集をその人にだけメールで届ける
・「大きいサイズ」と検索した人に、大きいサイズの新着が入ったらLINEで知らせる
・「送料」「返品」の検索が多ければ、その不安にサイトの中で先に答える
・ある商品を検索したのに購入しなかった人に、後追いのメール・LINEを送る

カゴ落ちメールは、カートに商品を入れた人しか拾えません。 検索した言葉を条件にした配信なら、カゴ落ちの一歩手前で離れたお客様にも届けられます。
さらに、検索のために持っている商品データ(在庫・価格・新着)を、そのまま配信や接客に使えます。お気に入り商品の値下げ・再入荷・在庫僅少を検知してメールやLINEで知らせる、といった施策も同じ基盤で組めます。

サポートと料金は、どう違うのか?

サポートメンバーは全員がフロントエンドエンジニアの経験者で、要件定義の相談からHTML・CSS・JavaScriptの実装レベルまで、直接支援します。問い合わせの解決は48時間以内をSLA目標にしています。導入企業のリンクイットからは「サポートの返信は当日中、遅くとも翌日」という声をいただいています。
料金は会員数による従量課金ではなく、月間PVで決まるため、休眠顧客が増えても費用はふくらみません。レコメンドや接客バナーの表示回数によるインプレッション課金もなく、トップ・商品詳細・カートなど複数の場所に設置してもコストは増えません。運用開始までは請求が発生しないため、乗り換え時の二重コストも抑えられます。
こうした点がEC事業者に選ばれる理由となり、 契約継続率は99.7%(2025年8月〜2026年7月の月次契約継続率の平均、OEMを除く)です。

EC Intelligenceの導入事例では、どんな成果が出ているのか?

他社のMAツールからの乗り換えで、コストと成果の両方が変わった事例があります。ワインの輸入・卸・ECを手がけるフィラディスは、他社のMA/CRMツールからEC Intelligenceにリプレイスし、 MA/CRMツールの総コストを55%削減しました(初期費用とランニング費用を3年単位で試算)。

企業(業種)取り組み成果(公表値)
フィラディス(ワインの輸入・卸・EC)他社MA/CRMツールからリプレイス。カートのワインを起点に別のワインも提案するカゴ落ちメール、約10種類のセグメント別メルマガMA/CRMツールの総コスト55%削減(3年単位で試算)、カゴ落ちメールのCTRおおむね20%、F2転換率・F3転換率が向上
鈴廣蒲鉾本店(食品・かまぼこ)ECと店舗を横断したシナリオ別のメルマガEC売上がシステム変更前の2019年比で1.5倍(2020年度)、メルマガ開封率60%
クロシェ(アパレル・婦人服)かご落ちメールへの閲覧商品の掲載、誕生月と誕生日当日の2回のクーポン配信かご落ちメール経由売上30%増、誕生日メール経由売上3倍・アクセス数5倍
Knot(国産時計D2C)サンキュー・カゴ落ち・アンケート・メンテナンス案内メールの自動化カゴ落ちメールで配信数に対し最大5%のCVR

※ 各社の導入事例インタビューで公表された数値です。効果を保証するものではありません。

自社には、どのタイプのMAツールが合うのか?

自社の状況によって、合うタイプは変わります。導入の目的別に、おすすめのタイプとツールをシナブルの見立てで整理すると、次のようになります。

自社の状況検討しやすいタイプ主なツール
EC以外の事業も含め、全社のデータをAIで活用したいAI・データ基盤型b→dash、AIMSTAR、Salesforce Marketing Cloud
アプリが主要な顧客接点で、大規模に配信したいAI・データ基盤型/顧客体験(CX)型Braze、Repro、KARTE
Web・アプリ上の体験づくりから改善したい顧客体験(CX)型KARTE、Repro
単品リピート通販で、継続率・LTVを数字で追いたいEC通販CRM型うちでのこづち、カスタマーリングス
商品点数が多い自社ECで、「探す」から「また買う」までを1つのデータでつなぎたいEC特化・検索から配信までEC Intelligence

EC Intelligenceが特に力を発揮するのは、アパレル・総合EC・食品・ワインのように商品点数が多く、お客様が検索しながら商品を選び、ランキングや閲覧履歴を使った提案が効くサイトです。 検索窓に書かれた「欲しい」が多いサイトほど、検索とMAをつなぐ効果が大きくなります。
商品点数が少ない単品リピート通販でも、ツール統合によるコスト削減や配信の自動化で使われています。食品・ワインのECでは、ツールの統合でシステム維持コストを約50%削減した実績があります。

MAツールのリプレイスで失敗しないためには、何を確認すべきか?

リプレイスの失敗は、機能ではなく移行のプロセスで起きることが多くあります。確認すべきは、データ移行の環境、契約期間の縛り、既存システムとの連携の3つです。

データ移行では、何を確認すればよいのか?

顧客データ・シナリオ・配信履歴は、自動では引き継がれません。 移行前に工数と環境を必ず確認してください。

✔️CHECK

  • 既存データのCSV/API形式での出力可否
  • シナリオ再構築のベンダー代行の有無と費用
  • 移行期間中の並行運用(配信停止リスクの回避)

移行支援が手厚いツールを選ぶと、移行期間中の売上機会の損失を最小限に抑えられます。

契約期間の縛りは、どこを見ればよいのか?

自社に合わないと感じても、解約しにくいツールもあります。二重コストが発生しないかを契約前に把握しましょう。

✔️CHECK

  • 最低利用期間
  • 解約予告期間
  • 中途解約の違約金の有無
  • 旧ツールと新ツールの契約重複による二重課金期間の長さ
  • 課金方式(PV課金・会員数課金・UU課金・MAU課金)
  • 事業成長に伴うコスト増のリスク

既存システムとの連携は、何を確認すればよいのか?

カート・LINE・広告との連携が切れると、施策が止まります。事前の連携確認も欠かせません。

✔️CHECK

  • ECカート・基幹システム(Shopify・ecforceなど)との標準連携の有無
  • LINE・広告・CDPの連携方式と追加開発の要否
  • リアルタイム連携の有無
  • サイト内検索ツールを別に使っている場合、検索データをMAに渡せるか

カゴ落ちなどのトリガー配信は、連携の遅延が成果に直結するため、とくに注意が必要です。

EC向けMAツールの比較について、よくある質問は?

EC向けMAツールの料金相場はどのくらいですか?

公式サイトで料金を公開しているツールは少なく、多くは問い合わせで見積もる形式です。公開されている例では、Salesforce Marketing Cloud Next Growthが180,000円/組織/月(年間契約)から、うちでのこづちのベーシックプランが60,000円(税別)〜/月となっています(2026年11月時点)。料金は課金の基準(PV・顧客数・ユーザー数など)で大きく変わるため、3年後の会員数やアクセス数を想定して比較するのがおすすめです。

MA・CRM・CDP・SFAは、何が違うのですか?

役割が違います。MAは、顧客の行動や属性に応じてメールやLINEなどの配信を自動で行う仕組みです。CRMは、顧客の購買・行動データを管理し、関係を深めて再購入につなげる取り組みです。CDPは、サイト・購買・店舗などに分散した顧客データを1つに統合して管理する基盤です。SFAは、BtoBの営業活動(案件の進み具合や営業担当の行動)を管理するシステムです。ECでは、CDPで統合したデータをMAとCRMの施策に使う形が基本で、最近はこれらを1つのツールで提供する製品が増えています。

無料トライアルやデモでは、何を確かめればよいですか?

実際に運用する担当者が、自社で使う条件のセグメントとシナリオを自分で作れるかを最優先で確かめましょう。あわせて、自社のカートや基幹システムのデータをどう取り込むか、問い合わせへの回答の速さと内容も確認しておくと、導入後のつまずきを減らせます。

サイト内検索とMAは、別々のツールでもよいのではないですか?

別々でも運用はできます。ただし、検索された言葉を配信の条件に使うには、検索ツールからMAへデータを渡す連携が必要です。連携がない場合、検索で離れたお客様を後追いする施策は組みにくくなります。どこまで連携できるかを、導入前に両方のベンダーに確認しておきましょう。連携コストの考え方は「EC施策ツールは一体で持つべき?」で解説しています。

比較表の「—」は、その機能がないという意味ですか?

各社の公式サイトの製品紹介で、提供を確認できなかったものを「—」としています。パートナー製品との連携や個別開発で対応できる場合もあるため、必要な機能は各社に直接確認してください。

結局、EC向けのMAツールは何を基準に選べばよいのか?

EC向けのMAツールは、メール・LINE・Web接客といった機能だけを並べると、どれも似て見えます。違いが出るのは、どのデータを起点に顧客を理解し、施策を組み立てるかです。

・MAツールは「AI・データ基盤型」「顧客体験(CX)型」「EC通販CRM型」に分かれ、サイト内検索は専業ツールが担うのが一般的

・リプレイスでは、機能・チャネル・データ統合・サポートに加え、 サイト内の検索・閲覧データを配信に使えるかを確認する

・自社の顧客接点(EC中心か、アプリ中心か、全社か)と商品点数から、合うタイプを先に決めてから候補を比較する

EC Intelligenceは、お客様が検索窓に書いた「欲しい」を、サイトの接客にもメール・LINEにもつなぐEC特化のツールです。自社のデータで何ができるかは、資料でご確認ください。



機能に関するご質問やご相談は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
記事を書いた人
株式会社シナブル

ECサイト特化のデータ分析&マーケティングシステム「EC Intelligence」を開発。「テクノロジーで商取引を革新し、ショッピング体験をより良くする」というビジョンの元、ECサイト・オムニチャネルの体験がさらに豊かになる情報を発信します。

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