活用・施策事例

ECサイトの訴求はどこを改善すべきか?見た人が「買う理由」を持てるページの作り方

ECサイトの訴求はどこを改善すべきか?見た人が「買う理由」を持てるページの作り方

広告やSEOでwebサイトへのアクセスは集まっているのに、商品ページで離脱されてしまい、なかなか購入につながらないと悩むことはありませんか。
この記事を読むことで、自社サイトのボトルネックを特定し、ターゲットに刺さるキャッチコピーや商品写真、コンテンツ構成へと具体的に作り替え、購入率(CVR)を向上させることができる状態になります。
効果的な訴求改善の施策を実践し、売上向上を目指しましょう。

この記事でわかること
✓ データ分析を用いて購入に至らない根本原因とボトルネックを特定する手順
✓ 商品の特徴を顧客の価値(ベネフィット)に変換して訴求を作る方法
✓ トップページや商品ページなど、ページの役割に応じた改善のポイント
✓ A/Bテストで施策効果を正しく検証し、改善サイクルを回す仕組み

訴求の改善は、なぜ売上に直結するのか?

訴求の改善が売上に直結するのは、売上を構成する3要素のうち、訴求がCVRにそのまま効くからです。
多くのユーザーはサイトを訪れても、商品の魅力が伝わらなければ購入には至りません。
訴求とは、ユーザーに「なぜこの商品を買うべきか」を伝え、購買行動を後押しする全てのコミュニケーション活動を指します。

この部分に問題があると、どれだけ広告費をかけて集客しても、機会損失を生み続けることになります。
多くのECサイトが直面する訴求の問題を理解し、なぜ失敗するのかを知ることが改善の第一歩です。
訴求が失敗する典型的なパターンを把握することで、自社サイトが陥りがちな罠を回避し、効果的な改善策を打てるようになります。

売上方程式のどこに訴求は効くのか?

ECサイトの売上は、「アクセス数×CVR(コンバージョン率)×客単価」という方程式で構成されます。
訴求改善が主に影響を与えるのは、この中の「CVR」です。
CVRとは、サイト訪問者のうち、実際に購入に至った人の割合を指します。

どれだけ多くのアクセスを集めても、商品の魅力が伝わらずCVRが低ければ、訪問者の多くが購入せずに離脱してしまい、売上は伸び悩む問題につながります。
つまり、訴求力を高めることは、集客したユーザーを着実に購入へと導き、広告費などの投資効果を最大化する上で不可欠な役割を担っています。
ECサイトのCVR改善については「ECサイトのCVR改善と売上を伸ばす実践施策」で詳しく紹介しています。

「商品は見られているのに購入されない」のはなぜか?

商品が見られているのに購入されないのは、ベネフィットが伝わっていない・このサイトで買う理由がない・不安が残っている、という3つのどれかが起きているからです。
第一に、商品の特徴を羅列するだけで、顧客にとっての価値(ベネフィット)が伝わっていない点。

第二に、競合サイトとの差別化が不明確で、「このサイトで買う理由」を提示できていない点。
そして第三に、購入を迷っている顧客の背中を押す、信頼性や安心感を醸成する情報が不足している点です。
これらの課題が、カート投入前の離脱を引き起こしています。

商品の魅力が伝わっていないサインは何か?


ウェブサイトでユーザーが次の行動に進まない状況は、主に5つの兆候として現れます。これは、 EC Intelligenceを提供する株式会社シナブルが、導入実績120サイト以上の支援のなかで、訴求の問題を切り分けるときに見ているものです。

兆候1:商品ページのファーストビューで離脱が多い。これは、商品内容や価格が明確に伝わっていない可能性がある状態です。
兆候2:商品説明までスクロールされない。情報量が多すぎるか、読み進める動機付けが不足している状態が考えられます。
兆候3:カートボタンがクリックされない。ボタンが分かりにくい、または購入に至る動機が不十分な状態かもしれません。
兆候4:商品一覧のカードがクリックされない。カードに表示されている情報が、ユーザーの選択を促す判断材料になっていない可能性があります。
兆候5:特集ページやキャンペーンページから商品ページへ進まない。企画自体は見られているものの、購入行動への接続が弱い状態です。

これらの兆候は、ユーザーがページに到達しているにもかかわらず、その先の行動に進んでいないことを示しています。ウェブサイトの改善においては、これらの兆候が示す具体的な課題を特定し、訴求内容や導線設計を見直すことが重要です。

訴求改善が進まなくなるのは、なぜか?

訴求改善が止まる原因は、データの分断、感覚頼みの改善、データ準備に時間を取られること、の3つです。 これらの構造的な問題を認識しないまま、表面的なキャッチコピーの変更やデザイン修正を繰り返しても、根本的な解決には至りません。

自社の運用体制に潜む課題を特定し、それを回避する仕組みを整えることが、効果的な訴求改善の前提となります。これらの課題を乗り越え、データに基づいた改善サイクルを回すための具体的な手順を理解することが重要です。

課題1:データが分断され、顧客への理解が浅くなっていないか?

訴求が失敗する一つ目の課題は、顧客データが複数のツールに分散し、顧客の全体像を捉えられていない問題です。
例えば、サイト内での行動データ、購買履歴、メールの反応などが別々のシステムで管理されていると、一人の顧客がどのような経緯で購入を検討し、どこでつまずいているのかを統合的に分析できません。
データが分断されていると、個別の施策が場当たり的になり、顧客への理解が浅いまま訴求内容を考えてしまうため、的外れなアプローチに陥りやすくなります。

機能ごとにツールを個別契約すると、こうした問題が起こりがちです。

課題2:感覚的な改善を繰り返していないか?

データに基づかず、担当者の感覚や経験則だけで改善を繰り返してしまうことが、訴求失敗の二つ目の課題です。
例えば、「このキャッチコピーの方が響きそうだ」「このデザインの方が今風だ」といった主観的な判断でサイトを改修しても、それが本当に顧客の求めるものと一致しているとは限りません。
むしろ、良かれと思って加えた変更が、かえってCVRを低下させるリスクもはらんでいます。

感覚的な改善は、なぜ成果が出たのか(あるいは出なかったのか)の要因分析ができず、組織にノウハウが蓄積されないという問題も引き起こします。

課題3:データ準備に追われて、改善業務に時間を割けていないか?

集計・抽出の依頼結果が届くまで1日以上かかる担当者は77.9%でした(シナブル調べ, n=1,006, 2026年7月)。訴求改善がうまくいかない三つ目の課題は、施策を考える前のデータ準備に膨大な時間がかかってしまうことです。
分析に必要なデータを他部署やエンジニアに依頼し、その返答を待つ間に貴重な時間が過ぎていきます。

その結果、本来最も時間を割くべき訴求内容の考案やクリエイティブの作成、改善提案といったコア業務に着手できず、施策の実行スピードが著しく低下してしまうのです。

訴求の改善はどの手順で進めればよいのか?

ECサイトの訴求の改善は、ボトルネックの特定・訴求の定義・ページ別の実行・効果検証という4つのステップで進めます。

現状分析と課題発見:データ分析で、離脱の原因となっているページや要素を特定します。
訴求の定義:顧客にとっての価値を掘り下げ、伝えるべきメッセージを決めます。
ページ別の実行:トップ・カテゴリ・商品ページそれぞれの役割に応じて改善します。
効果検証:A/Bテストで客観的に検証し、次の仮説につなげます。

このサイクルを回すことで、ECサイトを継続的に最適化し、CVRの向上を実現できます。
ECサイトのABテストについては「ECサイトのABテストのやり方と成功事例」で詳しく紹介しています。

ステップ1:訴求のボトルネックはどう特定するのか?

ボトルネックの特定は、アクセス解析で離脱の多いページを絞り込み、ヒートマップでそのページの中のどこで止まっているかを見る、という2段階で行います。
サイト全体を闇雲に修正するのではなく、最も改善インパクトが大きいページにリソースを集中させることが重要です。

アクセス解析ツールやヒートマップツールを活用し、ユーザーの行動データを客観的に分析することで、どのページのどの部分に訴求上の課題があるのかを突き止められます。
特に離脱の多いページを優先的に改善対象とします。

アクセス解析で、ユーザーはどこで離脱しているのか?

アクセス解析ツールを用いて、サイト全体のユーザーフローを把握し、特に離脱率が高いページを特定します。
例えば、トップページからカテゴリページへは多くのユーザーが遷移しているものの、特定の商品ページで大多数が離脱している場合、その商品ページの訴求に問題がある可能性が高いと判断できます。

また、カート投入後に購入手続きの特定のステップで離脱が多発している場合は、決済フローの分かりにくさや入力の手間が問題かもしれません。
このように、数値データから離脱の多いポイントを客観的に発見することが改善の第一歩です。

ヒートマップで、読まれていない訴求箇所をどう可視化するのか?

ヒートマップツールを導入し、ユーザーがページ上のどこを熟読し、どこを読み飛ばしているのか、また、どこをクリックしようとしているのかを視覚的に把握します。
例えば、自信を持って配置した商品の魅力に関するコンテンツが全く読まれていなかったり、クリックできると誤解されている画像があったりするなど、 アクセス解析の数値だけでは見えないユーザーの行動が明らかになります。
この分析結果から、「読まれていない」訴求内容をより魅力的な表現に修正したり、「クリックされていない」ボタンのデザインを改善したりといった、具体的な施策につなげることが可能です。

ステップ2:顧客に刺さる訴求はどう定義するのか?

訴求の定義は、商品の機能をベネフィットに変換する作業と、顧客の生の声から言葉を抽出する作業の2つで行います。
このステップでは、売り手目線の商品説明から脱却し、顧客が本当に求めている価値は何かを深く掘り下げることが重要です。

商品の機能や特徴を、顧客が自分自身のメリットとして感じられる「ベネフィット」に変換する作業や、実際の顧客の声から購入の決め手となるキーワードを抽出する作業を通じて、より共感を呼び、行動を促す訴求の方向性を定めます。
この顧客インサイトに基づいた訴求定義が、具体的な施策の質を大きく左右します。

機能・特徴を、ベネフィットにどう変換するのか?

商品のスペックや機能といった「特徴」をそのまま伝えるのではなく、それによって顧客がどのような良い体験を得られるか、どんな悩みを解決できるかという「ベネフィット」に変換して訴求する施策を立てます。
例えば、「10,000mAhの大容量バッテリー」という特徴は、「長時間の外出でも充電切れの心配なく、動画やゲームを一日中楽しめる」というベネフィットに変換できます。
顧客は機能そのものではなく、機能がもたらす未来の体験にお金を払います。

商品の特徴リストをすべて洗い出し、それぞれが顧客にとってどのような価値につながるかを考えることで、より「自分事」として捉えてもらえる訴求が完成します。

購入の決め手となるキーワードは、どこから抽出するのか?

レビューや顧客アンケートに寄せられる「顧客の生の声」は、刺さる訴求を作るための宝の山です。
特に、高評価のレビューで顧客がどのような点に満足しているか、どのような言葉で喜びを表現しているかに注目します。
例えば、「静音設計」という企業側の言葉よりも、「子どもが寝ている隣で使っても全く起きない」という顧客の具体的な言葉の方が、同じような境遇のユーザーには遥かに響きます。

これらのキーワードを抽出し、キャッチコピーや商品説明に活用することで、説得力と共感性の高い訴求内容を構築できます。

ステップ3:ページの種類別に、何を改善するのか?

改善する内容はページごとに違います。商品ページは購入への最後のひと押し、カテゴリページは比較のしやすさ、トップページはブランドへの信頼感が、それぞれの担当です。
トップページ、カテゴリページ、商品ページでは、ユーザーの心理状態やページに求める情報が異なるため、それぞれの役割に応じた最適な訴求方法を選択しなければなりません。

これらの役割の違いを理解し、ページごとに最適化された施策を実行することで、サイト全体の回遊性を高め、スムーズな購買体験を実現できます。

商品ページは、どこから改善すべきか?

商品ページで最初に見直すべきは、カートボタンの見せ方と商品説明の出し方です。
支援先の事例では、 「カートに入れる」ボタンの色を変えるA/Bテストで施策実施後のCV率改善率10.53%、CVボタンを価格の近くに配置した事例では施策実施後のCV率改善率60%を確認しています。
また、商品説明文をデフォルト非表示からデフォルト表示に変更し、あわせてカートボタンへのアンカーリンクを設置した事例では、施策実施前と比べてCVRが10%改善しました。

そのうえで、ユーザーが抱くであろう疑問や不安を先回りして解消する情報提供が重要です。
具体的には、豊富な商品画像(様々な角度、使用シーン)、サイズ感や質感が伝わる動画、詳細なスペック表、利用者のレビュー、よくある質問(FAQ)といったコンテンツを充実させる施策が有効です。
特に、自分と似たようなユーザーの肯定的なレビューは、購入の強力な後押しとなります。

カテゴリページでは、何を見せれば選ばれるのか?

カテゴリページで見せるべきは、比較の軸がそろった情報です。商品カードに価格・レビュー・スペックの要点を載せ、並び替えと絞り込みで候補を減らせる状態をつくります。
このページでは、個々の商品の詳細な訴求よりも、「探しやすさ」と「比較しやすさ」を重視した改善施策が求められます。
具体的には、価格、色、サイズ、人気順、新着順といった並び替え機能や、スペックでの絞り込み機能を充実させることが重要です。

また、各商品の特徴が一目でわかるような簡潔なキャッチコピーやアイコンを表示することで、 ユーザーはストレスなく目的の商品にたどり着けるようになります。
商品ランキングの表示については「ECサイトの商品ランキング表示活用ガイド」で詳しく紹介しています。

トップページでは、何を伝えて信頼を得るのか?

トップページで伝えるのは、個別商品の魅力ではなく、ブランドのコンセプトと実績です。受賞歴やメディア掲載、人気ランキングへの導線が信頼の材料になります。
ここでの訴求ポイントは、個別の商品を売り込むことよりも、ブランド全体の魅力を伝え、ファンになってもらうためのコンテンツを配置する点です。
ユーザーに「このお店は信頼できそうだ」「なんだか面白そうだ」と感じさせ、サイト内を回遊してもらうきっかけを作ります。
あわせて、送料や会員特典といった、このサイトで買うメリットをファーストビューに置くことも検討します。

ステップ4:施策の効果はどう検証するのか?

効果の検証はA/Bテストで行います。変更前(A)と変更後(B)をランダムに表示し、どちらのCVRが高いかを比較します。
これにより、「キャッチコピーを変えたらCVRが上がった」といった改善効果を客観的な数値で判断できます。

この仮説検証のプロセスを継続的に繰り返すことで、ECサイトの訴求力は着実に向上していきます。

訴求改善では、どの指標を見ればよいのか?

訴求改善の施策効果を測定する際は、最終的なCVRだけでなく、そこに至るまでの中間指標も併せて確認することが重要です。
具体的には、以下の4つの指標を定点観測していきます。
1つ目は、対象ページの「直帰率・離脱率」の低下。

2つ目は、商品ページにおける「カート投入率」の上昇。
3つ目は、コンテンツの訴求力を示す「スクロール率」や「滞在時間」の増加。
4つ目は、webサイト上のボタンやリンクの「クリック率」の向上です。
これらの指標を複合的に見ることで、施策がユーザー行動にどのような変化をもたらしたかを多角的に評価できます。

A/Bテストはどう進めればよいのか?

A/Bテストは、仮説を立てる → 変更する要素を1つに絞る → 有意差が出るまで続ける、の順で進めます。
まず、「このキャッチコピーに変えれば、ターゲットの共感を呼びクリック率が上がるはずだ」といった具体的な仮説を立てます。
次に、変更する要素を1つに絞り(例:キャッチコピーのみ)、他の条件は全て同じにしたテストパターンを作成します。
一度に複数の要素を変更すると、どの変更が結果に影響したのか分からなくなるためです。

十分なデータが集まるまでテストを継続し、統計的に有意な差が出たかどうかで勝敗を判断します。
このサイクルを回すことで、ユーザーの離脱を防ぎ、着実にコンバージョンを改善していく施策となります。

CVRを高める訴求改善には、どんな具体策があるのか?

具体策は7つあります。検索体験の改善、WEB接客、レコメンド、パーソナライズ、カゴ落ちリマインド、動画、レビューの配置です。
これらの施策は、ユーザーがサイト内で「見つけやすく」「分かりやすく」「選びやすく」なることを支援し、購買体験全体の質を向上させるものです。
ECサイトの集客方法については「ECサイトの集客方法と効果的な施策」で詳しく紹介しています。

検索体験の改善は、訴求にどう関わるのか?

検索体験は、訴求が届くかどうかを決めます。どれだけ商品ページの訴求を磨いても、そのページにたどり着けなければ成果にはつながりません。
目的の商品が見つからない「0件ヒット」や、関係のない商品ばかり表示されるといった悪い検索体験は、訴求を届ける前の段階で離脱を生みます。

キーワードの入力途中に候補を表示する「サジェスト機能」や、表記ゆれを吸収する辞書機能、絞り込み機能の充実といった施策を通じて、 ユーザーを目的の商品へ最短で導くことがCVR向上に直結します。
EC検索エンジンの強化については「EC検索エンジンを強化するとCVRが上がる理由」で詳しく紹介しています。

WEB接客では、ユーザーごとに何を出し分けるのか?

WEB接客ツールを活用し、サイト訪問者の行動や属性に合わせてポップアップやバナーを表示する施策は、訴求力を高める上で非常に有効です。
決済中のポップアップで購入を断念した経験がある人は63.5%(よくある21.9%+ときどき41.6%)。一方、自分に合った案内なら利用したい人も51.2%いました(シナブル調べ, n=1,003, 2026年6月)。
出すこと自体ではなく、誰に・どのタイミングで出すかが成果を分けます。

例えば、「初めて訪問したユーザーに限定クーポンを表示する」「特定のカテゴリを閲覧しているユーザーに関連する特集バナーを見せる」といった形で、一人ひとりの状況に合わせた情報提供が可能です。
逆に、購入手続きの最中に無関係な案内を出すことは避けるべきです。

ECにおけるポップアップ広告の効果については「ECにおけるポップアップ広告の効果」で詳しく紹介しています。

レコメンドで、新しい商品との出会いをどうつくるのか?

「この商品を見た人は、こんな商品も見ています」「これを買った人は、これも購入しています」といったレコメンド機能は、顧客自身が気づいていなかった潜在的なニーズを掘り起こし、新たな商品との出会いを創出する効果的な施策です。
これにより、サイト内の回遊性が高まり、合わせ買いによる客単価の向上も期待できます。
特に目的の商品を買い終えたユーザーや、何を買うか決めかねているユーザーにとって、有益な提案となり、サイトからの離脱を防ぐことにも繋がります。
ECサイトのレコメンド機能については「ECサイトのレコメンド機能の仕組みと選び方」で詳しく紹介しています。

パーソナライズで、特別感をどう演出するのか?

顧客の過去の購買履歴や閲覧履歴、属性といったデータを活用し、表示するコンテンツを一人ひとりに最適化するパーソナライズは、強力な訴求施策です。
値引きがなくても『購入していい』と思える提案の1位は『自分の好みに合った商品の提案』39.7%でした(シナブル調べ, n=1,010, 2025年8月実施)。
値引きに頼らずに購入の理由をつくれることが、パーソナライズの価値です。

例えば、過去に特定ブランドの商品を購入した顧客に対して、そのブランドの新着情報や関連商品をトップページで優先的に表示する、といったことが可能です(対象:該当カテゴリの購入経験がある会員、タイミング:トップページ到達時)。
これにより、顧客は「このサイトは自分のことをよく分かってくれている」と感じ、ロイヤリティが向上します。
ECサイトのマーケティング自動化については「ECサイトの顧客体験を最適化するMAツール」で詳しく紹介しています。

カゴ落ちしたユーザーに、どうリマインドするのか?

カゴ落ちしたユーザーには、一定時間後に「カートに商品が残っています」というメールやLINEを自動送信します。
この施策は買い忘れを防ぎ、CVRを改善する上で非常に効果的です。

カゴ落ちした商品を起点に、関連するレコメンド商品を併せて提案することで、さらなるアップセルにつなげることも可能です。
カゴ落ち対策については「カゴ落ち対策の原因分析と具体的な改善方法」で詳しく紹介しています。

動画で、商品の使用感をどう伝えるのか?

静止画やテキストだけでは伝わりにくい商品の使用感、サイズ感、動作の様子などを動画で紹介することは、 ユーザーの理解度を深め、購入前の不安を解消するのに役立ちます。
例えば、アパレルであればモデルが実際に着用して動いている様子、調理器具であれば食材を調理しているシーンを見せることで、ユーザーは自分が使う場面を具体的にイメージできます。
こうしたwebコンテンツは、特に高価格帯の商品や、使い方が複雑な商品において、訴求力を高める効果的な施策です。

レビュー・口コミはどこに配置すべきか?

レビューは、商品ページのファーストビューに近い位置と、商品一覧の商品カードの2か所に置きます。検討を始めた瞬間に目に入ることが重要です。
企業からの公式な情報だけでなく、実際に商品を使用した他のユーザーの声は、信頼性を担保し、購入を後押しする強力な訴求要素です。良い評価だけでなく、あえて低評価のレビューも正直に掲載することで、かえってサイト全体の信頼性が増すこともあります。
商品一覧の商品カードには、評価と件数を表示しておきます。一覧の段階から選ぶ判断材料になり、カードのクリック率に影響します。

訴求を強めるときに、注意すべきことは何か?

訴求は強めるほど良いわけではありません。注意点は3つです。

1つ目は、広告や流入元の訴求と、着地したページの内容を食い違わせないことです。
期待して訪れたユーザーが「思っていたのと違う」と感じると、直帰につながります。訴求を強めるほど、このギャップは大きくなります。

2つ目は、情報を足しすぎないことです。
伝えたいことをすべて載せると、ページが長くなり、肝心の内容まで読まれなくなります。

3つ目は、A/Bテストで1要素ずつ検証することです。
キャッチコピー、ボタン、画像を同時に変えると、何が効いたのか分からなくなり、次の改善につながりません。

ECサイトの訴求改善に関するよくある質問

ECサイトの訴求改善を進める上で、多くの担当者が抱える共通の疑問について解説します。
どこから手をつけるべきかという優先順位の付け方や、効果的なキャッチコピーの作り方、そして実施した施策の効果をどのように測定すればよいかといった、実践的な質問に回答します。

これらのポイントを押さえることで、より効率的かつ効果的に訴求改善のPDCAサイクルを回すことが可能です。

ECサイトの訴求を改善したいのですが、まずどこから手をつけるべきですか?

まずはデータ分析を行い、サイト内で最もユーザーの離脱率が高いページから手をつけるべきです。
多くの場合、機会損失が最も大きいボトルネックを解消することが、サイト全体のCVR改善に最も効率的に貢献します。
アクセス解析ツールで離脱率の高いページを特定し、そのページの訴求内容から改善施策を検討してください。

商品の魅力が伝わる効果的なキャッチコピーはどのように作ればよいですか?

効果的なキャッチコピーを作るには、商品の「機能」ではなく、顧客が得られる「ベネフィット(便益)」を伝えることが重要です。
顧客がその商品を使うことで、どのような素晴らしい未来や体験が手に入るのかを具体的に描写します。
顧客レビューの中から、実際に喜ばれているポイントや使われている言葉をヒントにまとめると、より響く表現が見つかります。

実施した訴求改善の効果は、どのような指標でどのように測定すればよいですか?

最終的な成果指標として「CVR(購入率)」を確認することが最も重要です。
それに加え、改善したページの「離脱率」の低下や「カート投入率」の上昇といった中間指標も併せて測定します。

A/Bテストツールを用いて、施策の実施前後でこれらの指標がどのように変化したかを比較することで、改善の効果を客観的に評価できます。

訴求の改善を続けるために、何を意識すべきか?

意識すべきは、CVRだけを見ずに、直帰率・カート投入率・スクロール率・クリック率という中間指標を定点で追い続けることです。
まず売上方程式における訴求の役割を理解し、データが分断されるなどの失敗のパターンを回避することが重要です。
その上で、ボトルネック分析から顧客インサイトの発見、ページごとの最適化、そしてA/Bテストによる効果検証という4つのステップを着実に進めることで、ECサイトのCVRは着実に向上していきます。

自社サイトの訴求は、どこで止まっているのか?

自社サイトの訴求がどの段階で止まっているかは、 無料の「伸びしろ診断」で確認できます。本記事の5つの兆候を手がかりに思い当たる症状を書き出し、診断に申し込んでサイトの状況を共有いただければ、優先的に着手すべき箇所の整理結果をお渡しします。



機能に関するご質問やご相談は、以下よりお気軽にお問い合わせください。
記事を書いた人
株式会社シナブル

ECサイト特化のデータ分析&マーケティングシステム「EC Intelligence」を開発。「テクノロジーで商取引を革新し、ショッピング体験をより良くする」というビジョンの元、ECサイト・オムニチャネルの体験がさらに豊かになる情報を発信します。

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